【毎日更新】新型コロナウイルス国内感染者数・人口比率
マスク対策
掲載:令和2年(2020)3月25日 更新:令和2年4月8日
もくじ
マスク不足とその対策
・マスク不足はいつまで続くのか
・一時的にマスクは等製品とする
本当にマスクを必要とする人
・マスクの効果
マスクが必需品である方
・必要枚数の個人的推計の詳細
・医療従事者
・持病・免疫力低下者
・妊婦の方
・高齢者
・着用義務就労者
感染予防
・感染経路が不明な感染者
・店舗側の対策
編集後記
マスク不足とその対策
【マスク不足はいつまで続くか】
マスク問題について、政府が「月間6億枚の製造の目処がついた」と公式に見解を示し、マスク工業会は、週に1億枚以上生産していると公表しているが、できれば布製マスクが何枚、使い捨てマスクは何枚、サージカルマスク何枚と、その枚数の詳細を知りたい。
それにより、私たちはそれぞれ現在持っているマスクの使用を控えたり、自作のマスクを用意するなどの対策を講じることが可能となる。
たとえ月産6億枚のマスクを製造したとしても、国民一人におおよそ月に6枚しか配布されないことは、少し考えればわかることであり、何ヶ月経っても、マスク不足は解消しない。逆にいえば国民全員にマスクを行き渡らせるには、25〜30億枚を調達しなければならない。
一時的にマスクは統制品とする
たとえマスクを月間10億枚製造・調達できたとしても、現状のように無計画に市中に垂れ流すように流通させていれば、いつまで経ってもマスク不足は解消しないことは、明らかであるどころか、下手な期待感からマスク購入のため長い行列(人口密集地)ができたり、ドラッグストア店員に必要もない精神的負担を与え、マスクの入手に不均衡を生み出す。
また、本当にマスクを必要とする方々に届かない事態を生み出す危険性が、とても高くなっていると考えられる。そして本当に必要とする人に届けるには、一時的に統制品としてマスクの流通を制限するしかないだろう。
本当に必要とする人
マスクの効果
マスクには感染予防の効果はあまりないと、WHOを始めとして医療専門家が指摘しています。しかし、国内において小さな頃から風邪の予防にマスクをしてきた国民性から、この新型コロナウイルスへの感染予防に、マスクを離せない心理も十分に理解できるし、しなければ不安だと感じる方も多いだろう。
しかし、新型コロナウイルス対策だけではなく、本当にマスクをしなければ、命が危険にさらされる方もいることを知っていただきたい。そして日本国内だけでなく、世界中でマスク不足が深刻化している現状では、マスク供給先に優先順位をつける必要がある。
マスクが必需品である方
本当にマスクを必要とする方々は、下記の通りではないかとリストアップした。もし他にも必要とする方がいらっしゃたら、ご連絡ください。加えて、月間の必要枚数の推計も試算してみた。
月間必要総数:6億9460万枚
・医療従事者:約2億3000万枚
・持病・免疫力低下者:約2億8500万枚/月
・妊婦の方:約1,660万枚/月
・高齢者:約1億4100万枚/月
・着用義務就労者:約2,200万枚/月
推計の詳細は下記に記すが、本当に今マスクを必要とする方々に届けるだけで、月間約7億枚のマスクが必要となる計算。国民全体にマスクが行き渡るには、おおよそ月産20億枚必要なのではないだろうか。
月産20億枚生産可能な見通しが付くまで、マスクの使用方法は各自で考えなければならない。
マスクの生産・輸入の確保は、国が行うものとして、私たちは、本当にマスクを必要としている方々に届けらるように冷静な行動が求められると同時に、マスクは暫く市中の物販店で入手できない覚悟をしなければならない。
必要枚数の個人的推計の詳細
【 医療従事者 】
現在、医療機関のマスク在庫数は不明ではあるが、全医療機関の在庫が尽きているようであれば、緊急的な措置として、その必要数を超えるくらいの十分な枚数が必要。
厚労省のホームページによると、平成28年の医師、歯科医師、薬剤師の総計は約65万人、保険師、助産師、看護師、准看護師の総計は166万人で合計231万人になる。医療従事者が1日に何回マスクの交換を必要とするかは不明であるが、1日4枚必要として算出。
医療関係者必要枚数
231万人×4枚/日×25日=2億3100万枚
ただし、上記の医療関係従事者には、マスクを必要とするであろう理学療法士や作業療法士、歯科衛生士、約12万人含まれておらず、これらの人数を合計すると、配布初期段階で約12万人x4枚/日x25日=1200万枚を追加しなければならない。
一般社団法人衛生用品工業会のデータから、医療用マスクの年間生産・輸入数は2億5900万枚、月間では約2,200万枚を生産・供給していれば、マスク不足は生じないようであるようにも思えるが、医療関係者にとって、マスクは命を守る必需品。使い捨ての医療用マスクは、最優先に医療関係者が必要とするに余るくらいの枚数を確保しなければならない。
【 持病・免疫力低下者 】
マスク不足で悩んでいる方は多い。医療従事者だけでなく花粉症や糖尿病、呼吸器疾患などの持病がある方、病気や薬の副作用で免疫力が低下している方、あるいは免疫力が低下している家族を看護している方、肺炎を患うと重症化の可能性が高いと指摘される妊婦の方、さらに加齢により免疫力が低下している高齢者、これらの方々には、ある意味マスク不足は命に関わる問題になる可能性がある。
空気中には新型コロナウイルスばかりではなく、様々な細菌やウイルスが存在するため、このような方々には、優先的にマスクが配布されなければならない。あまりにも新型コロナウイルスばかりが取り上げられる昨今、マスクの不足で新型コロナウイルス以外の細菌やウイルスで死者が増加することも決して許されるものではない。
医療用マスクは、製造後にピンポイントで医療従事者へマスクを供給できるだろうが、疾患や免疫不全、妊娠中の方々へなど、本当にマスクを必要としている方々へ届けるには、一時的にマスクを薬同等の扱いとして診察または医師の証明書を提示し、医院や処方箋薬局で必要量を購入できる対策を講じる必要があるのではないだろうか。
マスクを必要とする患者数の試算
患者総数:2,012.5万人
・結核:1.8万人
・ウイルス性肝炎:15.6万人
・悪性新生物〈腫瘍〉:178.2万人
・血液及び造血器の疾患並びに免疫機構の障害:11.7万人(※1)
・糖尿病:328.9万人
・高血圧疾患:993.7万人
・心疾患(高血圧症除く):173.2万人
・脳血管疾患:111.5万人
・慢性閉塞性肺疾患:22.0万人
・喘息:111.7万人
・肝疾患:24.9万人
・慢性腎疾患:39.3万人
参考 厚生労働省「推計患者数(平成29年10月患者調査)」表7 主な傷病の総患者数
※1 同上 表2 傷病分類別にみた施設の種類別推計患者数より試算
入院患者約131.3万人は、コントロール下にあると思われるので、患者総数より減じると、免疫力が低下していると思われる方の総数は約1900万人と推計し、月平均枚数を15枚としました。
持病・免疫力低下者必要枚数
1900万人×15枚/月=2億8,500万枚/月
【 妊婦の方 】
厚生労働省によると、令和元年(2019)の出世数は急減し、統計開始以来初めて90万人を割り、86万4千人との推計値を発表している。現在妊娠中の方を推計するにあたり、単純に平均妊娠期間を年間日数で除し試算した。
いつの世でも子は国の宝である、新型コロナウイルスばかりではなく、様々な不安や心配を感じている方も多いだろう。一つでもその不安や心配を取り去ることが、社会全員としての責務だ。
妊婦必要枚数
86.4万人×280日/365日=約66.3万人
約66.3万人×25枚/月=1,657.5万枚/月
【 高齢者 】
新型コロナウイルスに感染すると、重症化しやすい高齢者の人数を推計するにあたり、人数が重複することを避けるため、高齢者のうち入院患者数及び免疫力が低下している可能性がある外来患者数を試算し、高齢者全員の人数より減じる。
高齢者(65歳以上)3461万人(※3)
・外来患者数:約1900万人
・高齢外来患者数:3644.8/7191.0×100=50.68%(※4)
・1900万人x0.5068=962.92万人
・通院していない高齢者数:937.08万人
※3:総務省人口統計
※4:厚生労働省「推計患者数(平成29年10月患者調査)」表1年齢階級別にみた施設の種類別推計患者数
高齢者必要枚数
940万人x15枚/月=1億4100万枚/月
【 着用義務就労者 】
今回のマスク不足で、産業用防じんマスクを購入された方もいるようです。
産業用防じんマスクは、DIY店や作業用品店で気軽に購入できますが、マスクがなければ仕事ができない職種があることを知ってください。
粉塵等が舞う中で作業をする方は、労働基準監督署よりマスクの着用が義務付けられており、産業用防じんマスクは作業従事者の命と健康を守る必需品です。
産業用マスクを必要とする職種の中は、インフラ整備に携わる職種も多く、もしマスクがなければ工事の延長や中断という社会にとって大きく影響を及ぼすことになりかねません。また、もし現在災害が発生すれば、その復旧・復興に多大なる影響を及ぼし、人命にも関わる大きな問題として、二次災害、三次災害へと拡大する可能性も決して否定できません。
新型コロナウイルスの対策として、決して産業用防じんマスクの購入をしてはいけません。
着用義務就労者必要枚数
約2,200万枚/月
参考:一般社団法人 日本衛生材料工業連合会「マスク生産(国内生産・輸入)数量 推移
基本的に使い捨てマスクの再使用は不可ですが、このマスク不足に時期には再使用も考えなくてはなりません。
全国マスク工業会は、使い捨てマスクの再利用方法について、3つのポイントを以下のように紹介している。
①中性洗剤で、もみ洗いではなく、押し洗いしてください。
※漂白剤、柔軟剤の使用はお勧めしません。
②十分なすすぎをしてください。
③熱に弱い材料が使われているマスクもあるので、型くずれを軽減するためにも乾燥機は使わずに、十分に乾燥させてください。
現在のマスク不足で、皆様同じく、不安に感じている方が多いと思いますが、世間には、マスクが必需品、命に関わる問題とされている方も多くいらっしゃいます。どうか、そのような方々にこそ、マスクが届くように冷静な行動と政府、行政機関が対応いただけますことを切に願っております。
【 感染予防 】
【 感染経路が不明な感染者 】
東京都の小池知事が頻繁に「感染経路不明の感染者が増加している」と発言しているが、感染経路が不明なのではなく、感染者への聞き取りが不十分なのではないだろうか。ロックダウンを検討するのも重要であるし、経済対策や、病床の確保も大切であるが、これ以上感染者の増加を防ぐ対策も重要である、それには感染経路を明確にし、感染者と接触した人に「感染の恐れ」があることを周知徹底しなければならない。
感染経路不明とはいわゆる、飲食店や夜間営業店、風俗店での感染であると予測できる。
現在、個人情報保持や風評被害などに配慮して、感染者が来店した店名は公表していないが、この情報を公開しない方針が、感染者を急激に増加させる一要因であることに間違いない。
飲食店や物販店を営むことは、ある程度のリスクがることは店主は自覚しているはず、今回の新型コロナウイルスだけでなく、飲食店を経営していれば、O-157やノロウイルスなど食中毒を発生するリスクもある、食中毒を引き起こせば当然、社会に公開し、営業停止になる。新型コロナウイルスも同じではないか。確かに食中毒は店側が原因である可能性も高いが、来店者が持ち込む可能性は否定できず、店舗側の責任とは言えないが、食中毒を引き起こす細菌やウイルスも全てが店側の責任とは言えない、来店客が持ち込んだ可能性もあるとすれば同じだ。
個人情報にしても、誰も感染者個人の住所や氏名を知りたいわけではない。訪れた店舗と日時を知りたいだけである。その情報を公開すれば、その後に店を訪れた非感染者は、自宅待機をするか保健所への連絡をするであろう。それにより一人でも多くの被害者を事前に救うことになる。大体、個人情報保護法に「ただし、国民の多くに命の危険が及ぼすと認められるときにはこの限りにあらず」など法の隙間を記載しておかなかったことにも問題があるかもしれないが・・・。
感染拡大を防ぐには、いち早く感染者が訪れた時間と店名、住所の公表をすべきである。
ただし、店側に対して売り上げ金額の保証と、除菌作業終了時には、公的機関が調査を行い間違い無く除菌が終了していることを証明しなければならない。
東京都全体をロックダウンするより、店舗をピンポイントロックダウンする方が効果的であろうし、経済的にも精神的にも風評被害予防にも効果的であろう。
【 店舗側の対策 】
個人的にいくら気をつけていても、人々の間に温度差があることは、街頭アンケートなどを聞いていても明らか。
また、店舗側にも危機感がないのか、今回の感染予防対策を行なっている店舗が少なすぎるように思える。物販店では、店頭に来店者が近距離で長い行列ができていても構わず、飲食店では通常通りの椅子やテーブルの間隔で営業を行い、ただ、キャンセルが多く売り上げが減少していることを嘆く。店舗側は売上減少を嘆くより、感染予防対策に客席数を減らし、客同士の間隔を通常の2倍にするとか、来店時にはアルコール除菌を徹底する、注文は紙に書いて依頼する、お会計はレジに並ばないよう各テーブルでトレイに載せて渡すなどなど、知恵を絞らなければならない。
物販店で気になるのが、店頭の行列もあるが、レジ前の混雑とレジ後の袋詰めである、店内が混雑する店舗であれば店内の来店者数に制限をかけるとか、レジに並ぶ人の間隔を1m以上空けるように伝える、あるいは行列のできる場所に1m間隔でラインを引く、店内の換気回数を増やすなどの対策、レジ担当者には、素手でアルコール除菌をすると、手荒れが酷くなり特に女性には何回もの除菌を徹底することは酷な話、手袋をしてもらい、定期的に手袋の消毒をさせるなどの対策が必要なのではないだろうか。手袋さえすれば、貴重なアルコール除菌でなくとも、次亜塩素酸系の除菌水も使用可能となる。
感染予防は、個人向けに「三つの密」を無くすることと言われるが、個人だけでは限界もある、今回の新型コロナウイルスと戦うには、社会全体が「三つの密」を無くする努力をしなければ、感染拡大は防げない状況にあるようだ。
さすがに食料品店やスーパーマーケットでは、お惣菜などをオープンで販売している店舗はないと思うが、加熱しないで口にする、きゅうりやトマト、ねぎなどの野菜物も、できれば袋に入れた方が購入者としての安心感が向上する。
編集後記
残念ながら平成の時代、我が国は何度もの災害を経験し、甚大なる被害を出し、尊い命を失った。東北大震災では経験したことのないような津波に襲われ、今でも行方不明の方が2529人いる。この際「津波てんでんこ」という言葉を初めて聞き、自分の命は自分で守れということだと知った。今回の新型コロナウイルス対策も、津波の発生時と同じではないだろうか、自分お生命は自分で守るしかないとの自覚と覚悟がなければならない、そして災害時と同じように世界が称賛する日本人でありたい。