自然素材住宅用建材130
住宅用ワックス
無垢材の良さを保つためワックスは、特に汚れが気になるキッチンや、水回りに留めておきたいものですが、もし居室の床に塗るのであれば、自然素材を原料にしたワックスをごく少量を薄く塗ることをお勧めします。また、自然系ワックスの中には、ナフサや柑橘系のテレペン油、また乾燥剤として添加物が含まれており、これらはアレルギー反応を起こすことがあります。
ワックスを選ぶとき
無垢のフローリング材が汚れるのを防ぐ目的でワックスを塗ることは、あまりお薦めいたしません。住宅は住まい手が安心して暮らすための器であり、快適に過ごすための道具ともいえます。住宅に暮らしていればある程度の汚れはつきもの、汚れは家族の歴史と割り切って考えることもできます。種類にもよりますが、最初にワックスを塗ると汚れが付着しやすくなったり、ワックスが剥がれたところだけに汚れがしみ込んでしまうこともあります。
無垢のフローリングはできれば柾目の床板を選び、ワックスを塗らずに素足か靴下で過ごし、月に2回ほど水拭きをすることです。 もし、ワックスを塗りたいとご希望の方は、内容成分と浸透性、乾燥期間、そしてメンテナンス方法を必ず確かめた上でワックスをお選びください。しかし、湿気が多い水回りには、水ジミの予防やカビが繁殖しにくくするために、湿気に強い皮膜系のワックスを塗っておくことは、必要でしょう。
警告 自然発火
植物油を主成分にしたワックスの利用した後、ワックス成分が染み込んだスポンジやウエスから、自然発火する危険性が潜んでいます。ご使用後のスポンジやウエスは、必ず水を入れた容器やビニール 袋に入れて、適切に処理をして下さい。 特に、ヨウ素価130以上を有する乾性油を主成分にしたワックスや塗料は、酸化反応に伴う発熱現象が大きいものとお考えください。ただし、植物油を主成分にした自然塗料や天然ワックスを常温保存されていても、自然発火する心配はありません。
※参照)消防科学総合センター
小川耕太郎∞百合子社 |
https://mitsurouwax.com |
「未晒し蜜ロウワックス」
格付け |
N:☆☆☆ |
原料 |
蜜蝋、荏胡麻油(中国産) |
塗布材 |
無垢材・集成材 |
太田油脂株式会社 |
https://www.ohtaoilmill.co.jp |
「クリーナー&ワックス」
格付け |
N:☆☆☆☆ |
成分 |
アルカリ電解水、えごま油、蜜ロウ |
天然ワックス「匠の艶出し」
格付け |
N:☆☆☆☆ |
成分 |
天然顔料、植物油 |
尾山製材株式会社 |
http://mitsurocream.com |
木工用みつろうクリーム|固形|
格付け |
N:☆☆☆☆ |
成分 |
蜜蝋、菜種油、椿油、亜麻仁油、ヒバ油 |
塗布材 |
無垢木材・集成材 |
柿渋のトミヤマ |
https://www.kakishibu.com |
エコワックス・エコワックスL
格付け |
N:☆☆☆ |
成分 |
天然材料 |
株式会社セラリカNODA |
http://www.ceraricanoda.com |
「セラリカコーティングピュア|液状」
「セラリカコーティング植物力|固形」
格付け |
N:☆☆☆ |
原料 |
木蝋、カルバナロウ、精製亜麻仁油、キャンデリラワックス、米ぬか抽出成分 |
塗布材 |
無垢材・集成材 |
株式会社山中油店 |
http://www.yoil.co.jp |
「蜜ろうワックス ヒバ油入り」
格付け |
N:☆☆☆ |
原料 |
荏油、ヒバ油、天然の蜜蝋 |
塗布材 |
柱や家具の保護、防水(床材への使用不可) |
日本エムテクト株式会社 |
http://nmtecs.jp |
天然スタイル 液体「蜜蝋ワックス」
格付け |
N:☆☆☆☆ |
原料 |
蜜蝋、亜麻仁油、ダンマル樹脂、桐油、カルナバ蝋 |
塗布材 |
無垢木材・コルク |
イケダコーポレーション |
http://iskcorp.com |
メンテナンスワックス「グラノス #559」
格付け |
N:☆☆☆ |
原料 |
水、カリウム、シュラックワックス、カルナバワックス、セラジャポニカワックス、コーン胚油、カリウム石鹸、糖脂質酸濃縮剤、シトラス酸、エタノール、グリセリン |
塗布材 |
無垢木材 |
オスモ&エーデル株式会社 |
https://osmo-edel.jp |
「ウッドワックス」
格付け |
N:☆☆ |
原料 |
ひまわり油、大豆油、アザミ油、カルナバワックス、カンデリラワックス、白色ミネラルオイル、鉱石ベースの鉱物質顔料、ニ酸化チタンと酸化鉄 |
塗装面積 |
20m²/L(1回塗り) |
「ウッドワックスオパーク」
格付け |
N:☆☆ |
原料 |
ひまわり油、大豆油、アザミ油、カルナバワックス、カンデリラワックス、白色ミネラルオイル、ニ酸化チタンと酸化鉄、有機顔料、タルク、鉱物原料、有機性粘土コーポリマー、オクチル酸亜鉛、オクチル酸ジルコニウム、ポリシロキサン |
塗装面積 |
20m²/L(1回塗り) |
「オスモワックスアンドクリーナー」
原料 |
植物ワックス(カルナバワックス、カンデリラワックス) |
玄玄化学工業株式会社 |
https://www.gen2.co.jp |
アウロジャパン株式会社 |
https://www.auro.co.jp |
アウロ431天然床ワックス「オールフロア」
格付け |
N:☆☆ |
原料 |
水、アルコール、亜麻仁油、カルナバ蝋、蜜蝋、オレンジ油、キサンタンガム、ユーカリ油、炭酸カリウム、ホウ砂、ホウ酸、カゼイン |
アウロ171「ハードワックス」
格付け |
N:☆☆☆ |
原料 |
亜麻仁油、ヒマシ油、カルナバ蝋、蜜蝋、乾燥材 |
アウロ421「パワークリーナー」
格付け |
N:☆☆☆ |
原料 |
オレンジ油、亜麻仁油、クレイ、カルナバワックス、レシチン、エタノール、蜜蝋、乾燥剤 |
プラネットジャパン |
https://www.planetjapan.co.jp |
メンテナンス用
「カルナバワックスエマルジョン」
格付け |
N:☆☆ |
原料 |
水、カルナバワックス、脂肪酸、天然乳化剤 |
住宅用ワックスの主原料
住宅用の木部に使うワックスは蝋と植物油が主原料で蝋成分が多いほどコーティングの力が高くなります。
木蝋(モクロウ)・ハゼ蝋(木蝋/もくろう)
融点:50~56℃
原料:ウルシ科の「はぜ」の実の薄い外皮に含まれる中果皮を圧搾・抽出して得られる植物性油脂。生蝋(しょうろう、きろう)とも呼ぶ。ロウソクの材料などに使用。天日で漂白した「白蝋」はその他。ろうつけ染めなどの染色材料、力士の鬢付け油としても用いられる。
カルナウバ蝋(カルナバ蝋)
融点:80~86℃
原料由来:ブラジル北部の高地に自生栽培するカルナバヤシ葉面に分泌される粒状の蝋を採取して得られるハードワックス。カルナバヤシの木の先端の葉、約20%から採取されるものが上質の1号と2号。下部に向かうに従い質が低下し、3、4、5号タイプとなる。
植物性蝋の中でも硬度・融点ともに最も高く、主な用途はカーワックス、化粧品、つや出し剤(キャンディ、丸薬、紙など)、医薬品(軟膏、膏薬)など多い。
キャンデリラ蝋
融点 66~71℃
メキシコを代表として、北アメリカ南部の乾燥地帯に生えている植物から採取。流通量はカルナバワックスよりかなり少ない。主な用途は化粧品、各種艶出し剤等。
ライスワックス(米糠蝋)
融点:73℃~83℃
原料:米糠
米ヌカから抽出される米油の精製工程で得られる粗ロウを、脱油精製して得られる。カルナバ蝋、キャンデリラ蝋に次いで硬い蝋で、離型剤や滑剤などに用いられる。
蜜蝋(ビーズワックス)
融点:63〜64℃
原料:ミツバチの巣から得た蝋を精製で、人類が利用した最も古い蝋の一つ。
ミツバチの巣から得た蝋を精製したもの。用途としては、化粧品、製薬軟膏基材、靴クリーム、キャンドル材料、光沢材、皮革の艶出し、絶縁材料、接ぎ木、果物のコーティング、防錆・防水、スキーワックス、ろうけつ染め材料など多岐にわたる。化粧品などには、漂白した晒蜜蝋(さらしみつろう)を使用。
シェラック蝋(セラック)
ラックカイガラムシがマメ科やクワ科の樹木から樹液を吸い、体外に分泌した樹脂状物質。常温でアルコールにゆっくりではあるがよく溶け、天然樹脂としては唯一、熱に容易に融解するが一度熱硬化した後は、耐熱や耐油性、耐溶剤、耐摩耗性などを有する。
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住宅研究室「簷 Enn」 サイト更新日2020年6月