仲良し夫婦の平家住宅

木の家づくり物語[第1話]
二人で暮らす平家の住まい

木の家づくり物語|二人で暮らす平家の住まい

敷地は人里離れ、海や山が一望できる自然豊かな敷地に、仲の良い夫婦の住まい。

あまり好きな言葉ではないが、いわゆる「終の住処」あるいは別荘の間取りである。

建物全体としては、水回りを境として東側がリビングスペース西側はベッドスペースとしている。

水回りを中心に配置したのはベッドルームからの距離と、来客時にトイレが使用しやすいことからこのレイアウトとした。

延べ床面積は32.5坪国内の平均的な建築費から想定すると約2,600万円およそ3,000万円弱の総工費となるであろう。

玄関・玄関土間

夫婦の平家住宅「玄関・玄関土間」

以前、風に煽られイケナイっと感じた瞬間、玄関ドアに指を挟み中指の爪が剥がれた経験がある。新築の住宅には決して開きドアは付けたくないと、選んだ引き戸である。

その引き戸を開けると4帖の土間があり、2帖の玄関収納へと繋がる。東向きの窓から入る土間は、朝日の中での朝食スペースとして、ご近所の方とのカフェスペースとして、また好みのコーヒーを飲みながら、健康のためと最近購入したマウンテンバイクの手入れする場所として活用している。

居間

夫婦の平家住宅「居間・台所」

かの千利休は「海すこし見ゆ」といったそうだ。しかし開放的なこの土地を選んだ限りは「風景の中に暮らす」をコンセプトの一つにした開放的な間取りが心地よい。
3方向に抜けのあるリビングは外も室内の一部として使う。小春日和には、色付く樹々を眺めつつ、一日の締めくくりに二人でイブニングティーを楽しむ、週末には子供や孫が遊びに来たら、こここでバーベキューを楽しむつもりだ。

バスルーム

夫婦の平家「バスルーム」

表面が少しざらついた白御影石の床に据えられた、白くガラス質のバスタブに漬かり、遠くに目をやると強い日差しの中で海岸線の向こうの水面が光り輝いている。
医者が決して勧めないが、こんな日には、ぬるめの湯に浸り麦酒だね!スッキリ・クッキリした日には軽めのバドワイザーが合うだろうか。バスタブから出て軽く体を拭きそのまま冷蔵庫へ、浴室も含め住まい全体が、ワンルームのように自由に動き回れる間取りは住みやすい。

トイレ

今は元気だから、趣味のゴルフや魚釣りへと、なに不自由無く行動できる。しかし考えたくはないが暮らしの中でなに不測の事態が発生し、車椅子など使う必要が生じることだってある。嫌なことは考えたくないが、現実問題として正面から向きう必要がある。
「終の住まい」として計画したこの住宅では、水回りは全て引き戸。もし不測の事態になっても車椅子で自由に行き来できることは、今後の生活に向けた安心材料の一つだと考えている。

寝室

夫婦の平家住宅「ベッドルーム」

高齢になると夫婦別室を望む家庭もあると聞く。
私達は同室を選んだ、二人の事情もあるのだが・・・夫婦は一心同体、愛情深き夫婦仲が二人は理想としている。
また基本的に住宅、特に二人だけの住宅となれば、こなごまと間仕切壁で仕切るよりもワンルームの方が暮らしやすいと考えている。その方が部屋の融通が効くし、室温の変化によるヒートショックも避けることができる。

普段は、引き込みとなっている建具を全て開放し暮らしているので住宅内の室温はどの部屋も同じだ、基本的に建具は、その部屋を使用する時に閉めて使う。通常、建具は開けて使用するものだが、この家は建具は閉めて使用するいわば、通常とは逆転の使用方法である。


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